ヘアカラーで白髪は染まらない？原因とヘアカラーの種類による違い

ヘアカラーを使って髪を染めてみたものの、白髪の部分が思うように染まらなくてお悩みの方もいるのではないでしょうか。実はヘアカラーは「黒髪用」と「白髪用」の種類に分かれていて、それぞれ目的に応じて使い分ける必要があるのです。白髪を染めたいときには、白髪をしっかり隠す「白髪用ヘアカラー」をお使いください。

この記事では、ヘアカラーで白髪が染まらない理由や、白髪の量に応じたヘアカラーの使い方、ヘアカラー剤以外で白髪を染める方法について解説します。白髪が気になり始めてカバーする方法を知りたいときはぜひチェックしてみてください。

黒髪用ヘアカラーで白髪が染まらない原因と白髪用ヘアカラーとの違い

ヘアカラーを使うと黒髪を染められるのに、なぜ白髪に使うと染まらないのでしょうか。ここでは黒髪用ヘアカラーと白髪用ヘアカラーの違いに関する基礎知識をお伝えします。

黒髪用ヘアカラーで白髪が染まらない原因

ヘアカラーで白髪が染まらないのは、白髪を染める力が弱い黒髪用ヘアカラーを使用している可能性があります。

黒髪用ヘアカラーの薬剤は、脱色作用（髪色を明るくする作用）によって黒髪のメラニン色素を分解して脱色するとともに、染料で髪を染める仕組みになっています。薬剤の成分は、黒髪を明るくしてさまざまな髪色を楽しむために、白髪用と比べて脱色作用が強く、染毛作用が弱い配合となっているのが特徴です。そのため、白髪を染める力は弱い傾向にあります。黒髪用ヘアカラーを白髪に使うと仕上がりが明るくなりすぎたり、不自然な色みになったりすることがあります。

黒髪用ヘアカラーと白髪用ヘアカラーとの違い

黒髪用ヘアカラーと白髪用ヘアカラーは、薬剤の成分の配合が異なっています。先ほどお伝えしたように、黒髪用ヘアカラーの薬剤は、白髪用ヘアカラー剤と比べて脱色作用が強く、染毛作用が弱い配合となっています。それに対して白髪用ヘアカラーは、白髪が目立たなくなるよう、黒髪用ヘアカラーと比べて染毛作用が強くなっています。また黒髪も脱色しながら染毛することで髪全体がムラなく染まるようになっており、黒髪用ヘアカラーに比べて脱色作用が弱くなっています。脱色作用と染毛作用の違いが黒髪用ヘアカラーと白髪用ヘアカラーの大きな違いです。

黒髪用ヘアカラーと白髪用ヘアカラーのどちらを使った方が良い？

黒髪用ヘアカラーと白髪用ヘアカラーは、薬剤の配合により白髪に対する染毛作用に違いがあります。そのため、白髪を染めたいときは、白髪用ヘアカラーを使うのがおすすめです。黒髪用ヘアカラーを使っても白髪が染まりにくいためご注意ください。

その際、白髪の量によって白髪用ヘアカラーの使い方を調整すると良いでしょう。師範の白髪染め用品でセルフカラーをするときは、ご自身の髪の毛の状態に合わせて白髪用ヘアカラーを活用してみてください。

髪の全体量に対して白髪の量が少ない方

まだ髪全体における白髪の割合が少ないときは、白髪用ヘアカラーを使って気になる箇所だけ白髪染めをする方法があります。市販の白髪染め用品の中で選ぶなら、生え際や分け目などの部分的な白髪を染めたいときに便利な「クリームタイプ」のヘアカラー剤がおすすめです。クリームタイプは薬剤が飛び散りにくいのでピンポイントで塗りやすく、さらには残った分は取っておけるので、目立つ白髪が見つかったタイミングでこまめに使えます。全体染めをする前に、部分染めをして白髪をカバーする方法をお試しください。

髪の全体的に白髪があり気になる方

髪全体に白髪があり広範囲を染めたいなら、市販の白髪染め用品の中でも全体染めに適したタイプを選びましょう。おすすめは、乳液（液状）タイプや泡タイプの白髪用ヘアカラー剤です。乳液（液状）タイプや泡タイプは、髪全体に馴染ませやすいテクスチャーで、ムラなく染めやすいのがポイントとなっています。忙しくてなかなか美容院へ行く時間を取れない方も、市販の白髪染め用品を活用すればご自宅で白髪を染められます。全体的に白髪が増えてきたら、セルフカラーでの全体染めにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

なお、全体的に白髪があるもののそれほど量が多くない場合は、全体染めと部分染めを交互に行うのも一つの手です。まずは全体染めをして広範囲の白髪をカバーした上で、染めた後に部分的に気になり始めた白髪をリタッチしていきます。このように全体染めの間に部分染めをすると色持ちしやすくなり、セルフカラーの手間を抑えられます。日々の仕事や家事で忙しい方も、部分染めを挟むことでお手入れの頻度が少なくなるため安心です。

ヘアカラー剤以外で白髪をカバーする方法

ここまで、白髪の量に応じた白髪用ヘアカラーの使い方をご紹介しました。白髪をカバーしたいとき、ヘアカラー剤以外のアイテムで対処する方法もあります。ここでは、白髪用ヘアカラーと併せて活用できる「一時着色料」「ヘアマニキュア」「カラートリートメント」などの便利なアイテムをご紹介します。

一時着色料を使う

一時着色料は、髪の表面に色素を付着させることで、一時的に白髪をカバーするアイテムです。気になる部分に塗るだけで、しっかりと白髪を隠せます。1回のシャンプーで色落ちする仕組みのため、1日だけ白髪を隠したいときなど、短期間の使用に適しています。生え際や分け目の白髪が気になるなら、ブラシのようにとかすだけで白髪をカバーできる「クシ型マーカータイプ」がおすすめです。また、数本の白髪やより狭い範囲をピンポイントでカバーするなら、「マスカラタイプ」の一時着色料を使うと良いでしょう。

カラートリートメントを使う

カラートリートメントは、毎日のヘアケアによって、徐々に白髪を染められるアイテムです。トリートメントに入っている色素によって、髪の表面とやや内側が染まります。色素で白髪を染めつつも、トリートメント成分によって髪のケアができるのがメリットです。カラートリートメントで染まるまでにはやや回数がかかり、使用を止めると少しずつ元の髪色に戻っていきます。日々使い続けることで白髪をカバーできるので、染めた髪色を長持ちさせたいときに活用すると良いでしょう。

ヘアマニキュアを使う

ヘアマニキュアは、髪に色合いとツヤをプラスするアイテムです。ヘアカラーは染毛と脱色を行い髪の内部にしっかりと染まるのに対して、ヘアマニキュアは髪の表面とやや内側に染まるという違いがあります。髪へのダメージが少ないのが特徴です。ヘアカラーの合間に使うことで、白髪染め後の色みを長持ちさせられます。ただし、ヘアマニキュアの染料が残っている髪にヘアカラーをすると、思った色に仕上がらない場合がありますので、ヘアマニキュアの染料が色落ちするまで、３週間〜１か月空けてから、ヘアカラーしていただくことをおすすめします。

黒髪用ヘアカラーで白髪が染まらないならアイテムを見直しましょう！

ここまで、黒髪用ヘアカラーで白髪が染まらない理由や、黒髪用ヘアカラーと白髪用ヘアカラーの違い、白髪の量に応じたヘアカラーの使い方、ヘアカラー剤以外で白髪をカバーする方法まで解説しました。黒髪用ヘアカラーと白髪用ヘアカラーは、薬剤の配合に違いがあります。黒髪用ヘアカラーでは白髪が染まりにくいため、白髪を目立たないようにしたい時は白髪用ヘアカラーを選びましょう。白髪用ヘアカラーは、白髪の量に応じて上手に使い分けるのがおすすめです。また、一時着色料などの便利なアイテムで白髪をカバーする方法もあります。黒髪用ヘアカラーで白髪が染まらなくてお悩みの方は、ご紹介した市販の白髪染め用品をぜひお役立てください。